ACLEAN(アクリーン)会計事務所は、「会計の力で経営をリーンに」をミッションとする会計事務所です。
最年少での事務所立ち上げを行ったACLEAN会計事務所 代表公認会計士・税理士の辻に、どのような生い立ち・経緯で開業に至ったのか聞きました。

代表プロフィール

辻哲弥 代表公認会計士・税理士

辻 哲弥(つじ てつや)
ACLEAN(アクリーン)会計事務所 代表公認会計士・税理士。1998年愛知県一宮市生まれ。2017年愛知県立一宮高等学校卒業後、2018年公認会計士試験受験。2019年有限責任監査法人トーマツに同年最年少で入社し、製造業・建設業・不動産業・銀行・運送業・製薬業・IT・官公庁等、幅広い業種で延べ20社以上の監査業務に従事。2022年同法人を退社後、慶應義塾大学大学院法務研究科に入学。大学院で法律を勉強する傍ら、会計事務所にて税務を学ぶ。同年8月公認会計士登録(登録番号:42636)。同年9月税理士登録(登録番号:149486)、ACLEAN会計事務所設立、再生可能エネルギー電力会社のCFO就任。

あえて選択した「高卒会計士」の道

──「大学進学せずに公認会計士受験」という決断はかなり異色だったと思いますが、なぜ高卒で公認会計士を志すに至ったのでしょうか?
辻:私が通っていた高校は愛知県のいわゆる進学校だったので、周りの皆が優秀な大学に進学する中で、あえて「高卒」というタグを自分につけることで、キャラが立って面白いのではないかと考えました。
公認会計士試験は難関大学の入試よりも難しいと言われており、そんな難関試験を課す資格なら、当時の自分にはまだ思い至らないメリットがたくさんあるのではないかと思いました。実際、後にやはり大学に行こうと考えた時には東京大学や慶應義塾大学の学部卒業相当の扱いを受けることができ、飛び級(?)で大学院に進学することができました。

──他にも弁護士や医者などいわゆる難関資格はありますが、その中でも公認会計士を選択したのはなぜだったのでしょうか?
辻:高校生の頃にはすでに自分で事業をやりたい気持ちがあったので、経営に最も近そう、勉強した内容がそのまま活かせそう、という考えで選びました。出身が田舎だった上に、家が特に裕福というわけでもなく、カネもコネもない状態だったため、そこから自力で事業を成立させていくには何か武器が必要だと考え、お金のプロである公認会計士の資格を取ることにしました。
公認会計士の監査業務では様々な業態の多くの企業を見ることができるため、後の自らの経営に活かせる部分も多いですし、お金に関するルールを知らないせいで損をしたくない気持ちもあったので、公認会計士はまさに自分にぴったりだと思いました。

経営者本人と直接つながる税理士としての独立へ

──「公認会計士資格を取得すると、税理士資格も登録可能になる」というのも大きなメリットですよね。
辻:その通りです。監査で独立するには公認会計士を5人集めなくてはならないハードルがあるため、「自分の事務所を開業する」という意味では税理士のほうが現実的な選択肢になります。
税理士になれば中小企業の経営者と多くつながれるため、自分で新しい事業を始める際にヒントやアドバイスをもらえる上に、決裁者と直接対話可能な距離にいることで営業コストも押さえられるメリットがあります。
また、税理士事務所は星の数ほどありますが、現状弁護士と違って営業競争がほとんどないので、「異例の若さで独立開業した税理士」というキャッチーな自分が集客するのも比較的容易だろうと考えました。

上京し、監査法人トーマツ時代に培った社会人経験

──独立前には4大監査法人(BIG4)の一つである監査法人トーマツに所属していましたが、在籍時はどのように過ごしていたのですか?
辻:「多業種の20社以上の監査業務に従事して公認会計士としての実務経験を積みました」というのは当然であり、しっかりやり切りました。同時に、愛知から上京して初めての数年間であったため、「東京の社会人とはいかなるものか」ということを体で覚えた期間だったとも思います。
大人の振る舞いや東京で活躍する人々の生活レベルは、上京したばかりの19歳にとっては大変刺激的で憧れるものでした。トーマツでの3年間を通して、そうした憧れた姿の大人に少しずつ近づいていったと思います。

──監査法人トーマツ在籍時も独立は常に頭の中にあったのでしょうか。
辻:はい。独立を前提として、公認会計士資格に必要な実務経験期間や人とのつながりを得るための時間であると考えていました。
実際に東京で生活してみる中で経営者の方々とたくさん出会って話をする中で、独立して自分も経営者になろうという意志が固まりました。

高卒会計士から一転、慶應義塾大学法科大学院へ進学

──監査法人トーマツを退職後、慶應義塾大学法科大学院に進学したのはなぜですか?
辻:事務所設立を急いでいたわけではないので、人生経験として大学に通ってみたいと思ったからです。他の同級生や同い年の人たちが大学のサークルなどで楽しそうに遊んでいる中、公認会計士試験に向けた勉強や監査法人勤務に取り組んでいたので、一度大学というものに行ってみて、授業を受けたり大学の友達を作ったりしてみたいと思っていました。
やはり高卒では信用に欠ける部分もあるかと考えましたし、実際慶應ブランドのおかげでよくしてくれる人もいます。

──慶應義塾大学での勉強と会計事務所の仕事は両立するつもりですか?
辻:いいえ。会計事務所にフルコミットします。元々あまり法律が得意分野ではなかったので、法科大学院では短期間集中して勉強することでアレルギーを克服できれば勉強の成果として十分だと思っていますし、同級生との関係値や慶應ブランドもすでに獲得したので、事務所設立を機に経営に集中します。

ACLEAN会計事務所は、チャレンジする人を応援する会計事務所です

──ACLEAN会計事務所では何を実現したいと考えていますか?
辻:「失われた30年」とも言われるように経済成長が低迷している日本において、起爆剤となりうるのは起業家の力です。スタートアップ・スモールビジネス・個人事業の開業支援・経営支援を行うことで、日本が再び盛り上がるために一役買いたいと思っています。
そして、会計事務所としては売上日本一の会計事務所を目指しています。やるからには覚悟を持って1位を狙いに行きます。現在業界トップの“辻・本郷税理士法人”は国内シェア0.6%を占めているので(意外と少ない!)、我々はシェア1%を目指し、結果にこだわって勝ちに行きたいと思います。

──ありがとうございました。頑張りましょう。